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▼グラウンド・ゼロと国連本部▼
 船内のシリーズ企画でも議論されている9.11の影響と国連の役割。その現場となったグラウンド・ゼロと国連本部を訪れた。テレビ画面の中でしかわからなかった現実を、実際に自分の目で見て考え、行動に移す。そのきっかけになる交流プログラムに参加した。
 最初に訪れたのは、一昨年のテロによって破壊されたビルの残骸でつくられたモニュメントのあるバッテリーパーク。広場では、ニューヨーク市とピースボートの共同主催による平和に向けてのリレートークが行われた。水先案内人で、被爆経験のある天野文子さんは、「ニューヨークのグラウンド・ゼロが、愛と平和、和解と希望のグラウンド・ゼロになるように」と、終わりではなく出発点としてのグラウンド・ゼロを訴えた。
 リレートークを終え、高層ビルの立ち並ぶニューヨークの街並みを歩いていくと、突然ぽっかりと空き地が現われた。”グラウンド・ゼロ”と呼ばれるその地は、9.11のテロ以後柵で囲まれ、二年経った今でも工事の音が聞こえてくる。参加者はそれぞれの思いを紙に書き、折り鶴と共に柵へくくりつけて、平和への願いを表した。
 バスに乗り込み、今度は国連本部へ。厳重な荷物検査の後20人ほどの組に分かれて、国連総会の会場のほか、加盟国から贈られた絵画や造形品などを、現地スタッフの説明を聞きながら見て回った。長崎市への原爆の際に吹き飛ばされたという石像も展示してあり、今なお残る原爆被害の怖ろしさを肌で感じることができた。
 ガイドツアーの後、安部信康国連事務次長や韓半島平和ネットワーク代表のチョン・ウクシクさんを迎えて、核兵器の不法性と国際社会においての国連の役割について、意見を伺う場が持たれた。ピースボート上における大学、地球大学の学生からは、「核兵器のない平和な東北アジアをめざして」と題した、東北アジアにおいて非核地帯をつくろうと呼びかける提言書が提出された。国連との協議資格をもつNGO、ピースボート。この提言書をきっかけに、どの国の領土でもない洋上での協議が活発になっていけば、波が広がっていくように非核の輪、平和の輪が広がっていく事だろう。
(荒川真理)
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