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▼ケーララ・モデルの秘密にせまる▼
 経済的にあまり豊かでない国、というイメージのあるインド。コーチンのあるケーララ州もその例外ではない。しかし、それとは反対に、この州の識字率はほぼ100パーセント──それはなぜなのか。
  このツアーでは、市街から離れた農村バラヤンチランガラを訪問。そこで、教育・産業面でローカルな取り組みをつづけている「民衆運動」KSSP(民衆科学運動)のプログラムを目の当たりにすることができた。
 バスで1時間半、雨の中村に到着すると、村中の人が出てきたのではないかと思われるくらいの人・ヒト・ひと…。ちょうど小学生の下校時間が重なったこともあって、たくさんの子どもたちも出迎えてくれた。ちょうどこのとき、「民衆運動・KSSPとは」というスピーチの真っ最中なのだが、あまりにガヤガヤしていて、少し離れたところにいくとまったく聞こえなかった…。
 まずは州立の小学校をたずねた。ここでは、机上の勉強だけではなく歌や遊びを使って、「平和」や「リサイクル」について、自然と子どもたちが学べるようなカリキュラムを実施している。
  子どもたちは、校長先生と一緒になって「空」や「虹」についての歌を歌ってくれた。自由な発想ができるように、それらの歌はすべて校長先生の「即興」だそうだ。子どもたちは、身振り手振りを交えつつ元気に歌っていた。
 こうして、KSSPはケーララ州の農村部で教育活動や住民の啓発運動をおこない、そうすることで結果的にこの州の識字率を押し上げた。ここは、住民たちにも開かれている「図書館」。
  館長のスーネルさんは、実は昼間は農業を営んでいる。朝と夕方の開け閉めの時だけ、ここに来ることをかって出たのだという。こういった、地域のボランティアによって、KSSPの活動は支えられている。ピースボートからは、この図書館に日本の写真集をプレゼントした。
 女性たちへの支援としておこなっているのがこの「石けんプロジェクト」。
  地元で採れるココナツオイルなどを使って、手作業で作られている。完成までなんと1ヶ月もかかるこの石けんだが、いわゆる「多国籍企業」がつくって販売している合成洗剤よりもっともっと安く、環境にも優しい、と、女性たちは胸をはっていた。これを訪問販売することで、彼女たちは自分の収入を得ることができるのだ。
 すっかり日も暮れてしまった。最後は地元の高校で、子どもたちが劇を見せてくれた。この内容は、なんと「ヒロシマ」の原爆をあつかったもの。被曝したサダコさんが折り鶴を折り続けたという、日本でも有名な実話を題材にしたものだ。劇のあとは、出演者を囲んでみんなで記念撮影。
 KSSPがおこなっているのは、ケーララ州に限定された「ローカル」な取り組みだ。が、この地道な取り組みが確かにひとつずつ実を結んでいるのを間近で見られた1日だった。
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